夫婦(カップル)のニーズが異なる場合
お二人のニーズが異なる状況でも多くの場合は適切なコミュニケーションをとれるように支援します。お互いの気持ちの違いを明確に認識することなしにはすれ違いを解決することはできないからです。
そのやりとりの過程で別れたいと感じていた気持ちの奥にあるもの、別れたくないという気持ちの奥にあるものに気づいたり、それを相手と共有することで状況が動き出すということもあります。
他のパターンとしては、どうやってもその相手とはきちんと話せない(一緒にやっていけない)と「納得」するという場合もありえます。そのような結論になってしまうとしても、自分の選択に納得することは自信をもたらし、同時に心の傷を小さいものにします。
夫婦(カップル)で温度差がある場合
一方の方がカウンセリングを希望し、もう一方は否定的であることは少なからずあります。
その場合であっても、一緒にいらっしゃる限りカウンセリングをお受けしますし、そうやっておいでになった方々であっても多くの場合、カウンセリングに否定的な考えをお持ちの方も含めて納得の上で継続されるケースが相当数あります。
実際に夫婦(カップル)カウンセリングをすると、カウンセリングに否定的なお考えをお持ちの多くの方が前提としている
- どうせ解決するはずがない
- 他に解決策などあるはずがない
- 自分が責められる(悪い)に決まっている
ということはない、ということが体験できるからだと考えられます。
カウンセラーのかかわり方
私たちはカップルの問題を扱うときにどちらか一方が悪いとは考えません。またどちらか一方がコミュニケーションが下手だとか、まずいやり方をしているとも考えません。ですから、 コミュニケーションの調整はお二人に対して均等に行われるべきことだと考えています。
しかし、現実にどこから手をつけるかという話になったときに、同時に手をつけるというのは話が大変混乱しますので、どちらか一方の方から始めるということが多いのは事実です。
その場合、お二人とも一緒にやっていきたい方の場合は、どちらの方からはじめてもかまわないのですが、一方の方が別れたいといい、他方の方が別れたくない、とおっしゃる場合、または一方の方がカウンセリングを否定されている場合は 、話し合いの土台がそもそもないか、あるとしてもとても脆弱です。ですから別れたいとおっしゃっていた方に前向きに話し合いに参加していただける程度までを限度に、先にサポートすることになることが多いということをお含みおきください。