カウンセラーの質をどう測る?
カウンセラーの質を、一般の方が測るのは難しいことです。 専門家は、一般の方が持たない知識や技量を持っているからこそ専門家であり、その相手を評価するのは難しいことです。 例えば、お医者さんも風邪を引いて内科にいくときのようによく行き、結果がわかりやすい診療科だと<結果>という観点からは評価しやすいですが、一生に一回行くか行かないか、というような診療科の先生の質はわかりにくいですよね。 治らないのが、先生の技量の問題なのか、もともとの病気の性質なのかは相当な知識がないと判断ができないことです。 もう一つの、観点は<プロセス>を見ることです。患者の話をよく聞いてくれる先生は「良い先生」と評価されやすいということです。そのことは大切なことではありますが、厳密に言えばそのことと治療能力は関係ありません。(もちろん、治療能力が高くても話を聞いてくれない先生よりも、多少治療能力が低くてもよく話を聞いてくれる先生のほうがいいという選択は自由です)
ワインバーグのテスト
提供する側は自信を持っていて、受ける側がその質を判断できない、という場合、どうしたらその質を判断できるか、というのは大きな問題です。 Winbergは、そのシステムの提供者が本当に自信があるかどうかを確かめるためのテストとして、次のような質問をしてみることを提唱しています。
- あなたは自分のそのシステムに命をあずける気がありますか
- あなたは右腕を危険に晒す気がありますか
- あなたは左手を危険に晒す気がありますか
- あなたは全財産を危険に晒す気がありますか
- あなたは一ヶ月の給料を危険に晒す気がありますか
- あなたはポケットマネーを10ドル危険に晒す気がありますか
カウンセリングは料金も高いですが金銭的な負担だけでなく、そのなかで自分の人生を変える選択を扱うこともあります。 だからこそ、弊社のカウンセラー採用基準は、代表者が(そしてお互いが)この人なら「自分の相談ができる」と感じることにしています。 私たちが提供するサービスは、私たちも自分のお金と人生をかけるに足る信頼感が必要だと考えているからです。
引用元 Winberg G (1985): The Secret of Consulting 木村泉(訳) コンサルタントの秘密 共立出版